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美と技の衆知が織り成す至高のアンティーク機械式時計「ホールクロック」

ホールクロック アンティーク

科学技術の進歩により高品質の造形品を容易に量産し、多くの人々に豊かで便利な生活を実現させている現代社会。
そんな現代の科学技術をもってしても表現しきれない美しさと技術を兼ね備えたものこそアンティーク品です。

アンティーク品は職人技術によって生み出された芸術品であり、時代を超えて人々の心を魅了し続けています。
ここではアンティーク品の中でも華麗な美しさと繊細で緻密な職人技術を有する機械式時計「ホールクロック」についてご紹介します。
 

アンティークは歴史を具現化した逸品

アンティーク品とお爺さんの手

フランス語を語源とするアンティークとは「製造から100年以上経過した工芸品」のことです。

いくつか例を挙げてみると、陶器、絵画、時計、家具など職人の手によって生み出された美的感覚に優れ、卓越した技術を表現したものと捉えていただいても良いでしょう。
こうした伝統技術は現代にも継承されていますが、同じ技術でも100年経過していないとアンティークの定義に当てはまらないためアンティーク調とも呼ばれています。
アンティーク品は歴史的に貴重なものが多く、当時の時代背景や技術進歩を紐解く足掛かりになる逸品。つまり文化財産と言っても過言ではありません。
 

先人の技術が光るアンティーク機械式時計ホールクロック

ウルゴスホールクロック

アンティークの中でも世界的な人気を誇るものが「機械式時計」です。
今となってはクオーツや電波時計、さらにはスマートウォッチなどに進化を遂げていますが、それでもアンティークやアンティーク調の機械式時計の人気が衰えることはありません。むしろ近代時計を凌ぐ高級品として存在価値が高く評価されています。
そんなアンティーク機械式時計の中でも歴史が古く、美しさと技術の衆知により生み出された「ホールクロック」は別格の存在と言えるでしょう。

ホールクロックとは、屋内型の縦長で高さ2m前後の大きな機械式置時計です。ヨーロッパを発祥とし、豪華で重厚感ある佇まいから高級な贈呈品や装飾家具として浸透してきました。始まりは1657年頃にクリスティアーノ・ホイヘンスが発明した振り子時計と言われています。

振り子とは、ガリレオ・ガリレイが発見した一定の周期で揺れる性質を持った「振り子の等時性」を応用したものです。18世紀に考案された機械式時計の設計を基に、1975年から2009年にかけて作られた時計は100日間で誤差0.625秒という驚異的な精度であったことが証明されました。
そんな機械式時計のホールクロックの動力はゼンマイ式と重錘式の2種類。

ゼンマイ式は、その名の通り巻上げたゼンマイがほどかれる力を利用したホールクロックです。一方の重錘式は、引き上げた重錘が自重で降りて行く力を利用したホールクロックを指します。

いずれも定期的に手動でゼンマイを巻いたり、重錘を持ち上げたりする必要はありますが、クオーツのように電池交換が不要です。ただしムーブメントなどの部品は金属製で負荷がかかりやすいため、定期的なメンテナンスは欠かせません。
丁寧な扱いをすれば100年以上も使い続けられるのですから、精巧な技術に驚きを隠しきれません。
 

アンティークならではの穀然としたホールクロックデザイン

ホールクロック

アンティーク機械式時計であるホールクロックの魅力は職人技術が光る機能性だけではありません。
天然木材で作り上げられた重厚で穀然とした佇まい。文字盤、振り子、重錘、目に見えないムーブメントなど細部に至るまで施された幽玄なデザインは圧巻の一言。

中には文字盤の上に施された月の満ち欠け変化を楽しめるムーンフェイズ機能が付いたデザインもあり、天文学のようなインテリジェンスを感じさせます。
そんなデザインは100年以上経過したアンティークの機械式ホールクロックだけでなく、現代のアンティーク調の機械式ホールクロックにも受け継がれ、最高級時計としての威厳は揺るぐことがありません。
どれだけ時が経っても、本当に素晴らしいものは古さを感じさせません。それこそアンティークの醍醐味と言えるのではないでしょうか。
 

ノスタルジックな音色を奏でるホールクロック

天然木材に包まれたケース内から響き渡るノスタルジックで包み込むような澄んだチャイムの音色。それは美しく、水面の波紋のように余韻を残す響きが体に染み渡り、古くから人々の心を魅了し続けてきました。
音は自律神経系に作用し感情、知覚、認知を活性化させるなど心身へ影響を与えます。「ハミング効果」というものがあるのですが、これは自分の声を体内に響かせるようにすることで癒しやストレス軽減につながるというものです。

ホールクロックのチャイムも体に響き渡る音のため、聴く人すべてに癒しを与えていたのだと考えられます。
そんなチャイムの中でも「ウェストミンスター」は学校の時報として使用されているメロディーのため、大人になってから聴くと懐かしい情景が思い浮かび感慨深いものがあります。

近代になって登場した電子式ホールクロックもチャイムの再現度が高く魅力的です。しかし、機械式のチャイムに比べるとどうしても空気を伝わる音の響き、音質は劣ります。
機械式ホールクロックのチャイムは、現代の科学技術をもってしても表現しきれない美しさと技術なのです。
 

世界中で愛されるドイツ製ホールクロック「ウルゴス」

世界の中でもドイツ製のホールクロックは上質で高い人気を誇ります。
そんなドイツ製ホールクロックを代表する最高級の機械式クロックブランドが「ウルゴス」です。1世紀以上にわたり世界中で愛されるウルゴスの機械式ホールクロックは、気品漂う佇まいと郷愁の音色を特徴とします。

1920年、南ドイツのブラックフォレスト(黒い森)の呼び名で有名なシュヴァルツヴァルト地方のシュベニンゲンで創業。大自然で育まれた木々は良質な木材となり、職人技術の手作業によって上質なドイツ製クロックとして世に送り出されてきました。

そして現代のクロック職人にも伝統技術として脈々と受け継がれているのです。
そんなウルゴスの機械式ホールクロックは手巻き式ムーブメントが原動力。重厚感あるウォールナットケースが落ち着いた印象を与え、真鍮にゴールドメッキを施した繊細なデザインの文字盤や振り子などを一層引き立てます。

またインテリジェンスを感じるムーンフェイズも魅力の1つです。チャイムは郷愁の音色を奏で、大自然の中で深呼吸をするかのように、ゆっくり体内へと響き渡ります。
ウルゴスを一言で表現するならば、ドイツ製クロックの「真髄」です。

ウルゴスの詳細を知りたい方は下記リンクからアクセスください。
>>https://muraki-clock-gallery.com/brand/urgos/
 

最後に

100年以上動き続けるアンティーク、もしくはアンティーク調の機械式ホールクロックについてご紹介してきました。
伝統技術を受け継いだドイツ製ホールクロックの魅力は直接肌で感じ取ってもらいたい逸品です。
ムラキクロックギャラリーではウルゴスを始めとする、世界的ブランドのクロックショールームがあります。ご興味がありましたら、是非お越しください。