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伝統的な技術と現代の技術を織り交ぜたアンティーク調の置時計

ヨーロッパの伝統的なアンティーク調の置時計は、現代においても根強い人気があります。
まるで御伽噺の世界から登場したかのような「優雅さと趣きある佇まい」は、アンティーク調の置時計ならではの特徴です。

本稿では、ヨーロッパの伝統の技術と現代の技術が合わさった、アンティーク調の置時計の魅力や製品をご紹介致します。
 

ヨーロッパ伝統の置時計とその魅力について

アンティーク調置時計とグラス

レトロでお洒落なアンティーク調の置時計は、大きく分けて主に卓上で使える「小型」と背丈を超えるような「大型」に分けられます。

「♪大きなのっぽの古時計」でお馴染みの大型の置時計は「ホールクロック(グランドファザークロック)」と呼ばれており、錘の力で振り子を動かす機械式時計です。
部屋全体に和やかでお洒落な雰囲気を演出したり、15分間隔でチャイムの時報を聴くことができるのも、置時計の醍醐味の一つでしょう。

12時には、ウェストミンスターチャイムなどの音を奏でる機能もあり、一日の区切りを重厚感のある音色で告げてくれます。

ホールクロックは、数キロ単位の錘(おもり)を長い振り子で吊るし、ゆっくりと毎日の時を刻んでいきます。
また、定期的にメンテナンスを行うことで、世代を超えて数十年先も使い続けることも可能です。

振り子時計の歴史は、1600年代にガリレオ・ガリレイがピサの斜塔を見て「振り子の等時性」を発見し、晩年に振り子時計を考案したところから始まります。
考案から400年経過した現代でも、振り子時計は新しい技術を取り入れて時を刻み続けています。
 

現代技術を取り入れたアンティーク調の置時計

ここからは【ムラキ】の取り扱うブランドの紹介とともに、各ブランドの趣きあるアンティーク調の置時計をご紹介します。
 

ホールクロックの代表ブランド「ウルゴス(Urgos)」

ドイツ最高級の機械式時計ブランド「ウルゴス(Urgos)」は、1920年に南ドイツのシュワルトワルト地方で創業したメーカーです。

ウルゴスはホールクロック等の大型置時計が有名で、同社のパイプ式棒リンチャイムが演奏するウエストミンスターの音色は高く評価されています。
ドイツ時計の精巧な技術力と高級ケースが組み合わさった芸術品であり、高級家具や調度品として日常生活を演出します。
 

ウルゴス HU10N/PTC


ウルゴスのホールクロック「HU10N/PTC」は、高さ220cmの背丈に加え上質な木材によってエレガントな存在感を醸し出す逸品です。
伝統であるウエストミンスターを含む3曲のチャイムを選んで聞ける贅沢なアンティーク調置時計に仕上がっています。

 

ドイツ機械式時計の一貫生産メーカー「ヘルムレ(Helmle)」

ヘルムレ(Hermle)は、1922年にフランツ・ヘルムレによって南ドイツで創立されました。

現代では、機械式のムーブメントを使った伝統的な時計から、クオーツ式の時計まで幅広く生産しており、世界80ヵ国に時計を供給しています。
また、同社は創業当初の伝統的な技術はそのままに、パーツ製造から組み立てまでを一貫して自社生産を行える希少なメーカーの一つです。

製品の信頼性の高さは勿論、精巧な機械式時計のメーカーとして業界を牽引するリードカンパニーとしても知られています。

 

HERMLE TELLURIUM 23046-000352

ヘルムレ置時計
ヘルムレの「TELLURIUM 23046-000352」は、天体モチーフにしたユニークな仕掛けが施された置時計です。
時計の上部には地球・月・太陽の模型が配置されており、24時間ごとに地球が太陽の周りを一周します。
月は29.5日で地球の周りを一周し、地球から見たムーンフェイズ※を表現しています。
(※月の満ち欠け)

 

偉人に愛された名ブランド「レペ(L’EPEE)」

1839年にオーガスト・レペによってフランスで創業された「レペ(L’EPEE)」
過去にはオルゴール等も製造しており、コレクションの一部は博物館に保管されているほどです。

レペは1889年・1900年のパリ万博、1892年のウィーン万博、1902年のハノイ万博等で大賞を受賞しており、エリザベス2世の戴冠50周年の記念に製造元として指名された信頼と実績のあるブランドです。
 

L’EPEE CARRIAGE CLOCK

レぺ置時計
「キャリッジクロック」は、元々19世紀前半のフランスで「オフィサーズクロック(将校用時計)」として呼ばれていました。戦時中にナポレオンが味方将校の遅刻で負けかけたため、将校たちひとりひとりに小さな時計を常に携帯する様に求めたことから始まりました。
時計職人たちへの注文に「オフィサーズクロック」として製造を依頼したため、一般的な名詞として普及したようです。

フランスで流行したキャリッジクロックは、その後ヨーロッパ一帯の貴族たちに旅行用として広まり、イギリスでも多くのキャリッジクロックが生産されました。
また、日本でも明治時代にキャリッジクロックが紹介され、当時「枕時計」などと呼ばれていたそうです。

重厚な真鍮とその美しい金メッキはキャリッジクロックの伝統的なフォルムであり、高級感と信頼性の高さをエレガントに演出します。

 

まとめ

今回は伝統的と現代技術を取り入れたアンティーク調の置時計について解説させて頂きました。

おとぎ話に登場するような大型の置時計から、小型の置時計まで様々なデザインのクロックが販売されています。
近未来感を感じられる天体時計や、ナポレオンが活躍した時代から愛用されているキャリッジクロックなど、伝統と革新の両方を感じられる点は、置時計の大きな魅力の一つです。

【ムラキ】では、大小様々なタイプの置時計を取り扱っております。
アンティーク調のクロックをお探しの方は、ぜひ一度、弊社ショールームや販売店でその音色や趣きをご体感下さいませ。