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ホールクロックの歴史は職人の修理によって紡がれる

クロックの修理

日本では童謡「大きな古時計」にも登場するため馴染みがあり、世界中でも多くの人々に愛されてきた機械式時計「ホールクロック」。
上品な佇まいとチャイムの音色が魅力的です。しかし、動かなくなると使わなくなりご家庭で眠らせている人もいるのではないでしょうか。
もしそうであればご安心ください。ホールクロックはメンテナンスや修理をすることで再び動くようになります。
ここではホールクロックの仕組み、メンテナンスの重要性や修理についてご紹介します。
 
 

■ホールクロック(グランドファーザークロック)とは

ホールクロック

ホールクロックとは、またの名をグランドファーザークロックとも呼ばれ、ヨーロッパで発祥した縦長の機械式置時計のことです。高さは2メートル前後にも及び、他の時計を寄せ付けない存在感を示します。

動力源はゼンマイと重錘の2種類です。それぞれゼンマイ式(カギ式・振り子式)、重錘式(チェーン巻上げ・ワイヤー巻上げ)と呼ばれています。

ゼンマイ式は、巻上げたゼンマイがほどかれ戻ろうとする力を利用するタイプ。

一方の重錘式は、上に引き上げた重錘が重力で下がることで動き始めます。いずれも振り子や重錘が下がるだけの距離が必要なため高い構造になっているのです。

また、ホールクロックと言えばチャイムを鳴らす機構も存在します。
電池を動力源としたクオーツとは違い、内部に組み込まれている大小異なる多くの部品が連動することで時間を刻む繊細な時計なので取り扱いには注意が必要です。
 
 

■クロックのメンテナンスとは

クロックの内部

クロックのメンテナンスとは、故障や不具合が発生することなく正常な状態を維持するために行われる点検作業のことです。

また、部品を分解し「洗浄・調整・注油・組立」することをオーバーホールと言います。

とくにホールクロックはメンテナンスやオーバーホールをしっかり行えば100年以上も動き続けると言われるほど精巧です。そのため、古くから引き継がれてきたホールクロックを所有しているご家庭も珍しくありません。

そんなホールクロックですが、クロック内部には大小含め多くの部品が組まれています。そして一つひとつの部品が高精度で連動しなければ正常に動きません。この部分をムーブメントと呼ぶのですが、ホールクロックの場合はその大きさから腕時計や小型の時計に比べムーブメントも大きいのが特徴です。
ムーブメントは金属素材を組み合わせているため、スムーズに動かすために潤滑油を用いています。しかし、潤滑油の劣化や減少で部品に負荷がかかると摩耗が激しくなるため錆付き、欠損、鉄粉が噛み込むこともあるのです。

また、緻密で繊細なクロックは、湿気や埃などを内部に侵入させないよう気密性を必要とします。腕時計だと防水性や気密性の高い素材を使用していますが、ホールクロックは木材を使用しているため十分な気密性を担保できるとは言えません。
このように精密機械とも呼ばれるクロックは、日々のメンテナンスや定期的なオーバーホールを怠ると故障や不具合に直結します。

大切にしているホールクロックを所有しているのであれば、日々のメンテナンスや定期的なオーバーホールを行いましょう。
 
 

■ホールクロックの修理・メンテナンスには職人の技術が必須

クロックの修理

クロックのメンテナンスやオーバーホールを行う必要があると申しましたが、個人で行うことは控えてください。
ちょっとしたメンテナンスでも部品の扱い方を誤ると故障につながります。まして修理や部品を全て分解し「洗浄・調整・注油」を行うオーバーホールであれば尚更です。

とくにホールクロックは扱いが難しいため、修理やメンテナンス、オーバーホールを行うのであればプロの技術者に依頼しましょう。
汎用品でもある腕時計や置時計、掛け時計の修理・メンテナンスを行えるプロの技術者は比較的多いです。

しかし、稀少なホールクロックの修理・メンテナンスを行えるプロの技術者は多くありません。

大きなホールクロックはムーブメントも大きく、他の時計には見られない重錘や振り子、チャイムなど特殊な構造を有します。また振り子が必要以上に振られたり、地震や強い振動で部品がずれたりするだけで動かなくなるのです。
そのため、ホールクロックに熟知し高い技術をもった職人でなければ取り扱えません。

大切なホールクロックのメンテナンス・修理を安心して依頼したいときは、ホールクロックを取り扱った経験と実績が豊富な店舗を探しましょう。
ムラキクロックギャラリーでは、ドイツ製ホールクロック「ウルゴス」を始めとして、精密で複雑な機械式時計「レペ」「ヘルムレ」などを扱うメンテナンス・修理のプロが在籍。

70年近い歴史の中で培ってきた実績と経験を活かした職人の手によって、自社販売製品以外のホールクロックや置時計のメンテナンス・修理を対応してきました。部品在庫がない場合には専門の工作機器で作ることもあります。
代々引き継いできた大切なホールクロックなどのメンテナンス・修理を検討されているようでしたら、ムラキクロックギャラリーのサービスもご検討ください。

>>ムラキのクロック修理&アフターサービスのご案内はこちら
 
 

■最後に

ご家庭に眠ったままの大切なホールクロックも職人の手によって息を吹き返します。
動かなくなったからといって諦めず、まずは修理・メンテナンスのプロに相談してみましょう。

以下のフォームよりお気軽に問合せください。

>>クロック修理のご相談はこちら